Life
欲しいのか?おいで。」

阿由葉はあつきににしがみつく。あつきは阿由葉を抱く。阿由葉はにこにこ。

「パパ、大好き☆」

キス。

「ん、照れるじゃないか。」
「けーばっかりしないで。」
「わかった。あゆ、かわいい。」
「ほんとに?」
「そうだよ。」

絢美は、

「お兄ちゃん、いつまでパパ大好き☆って言われるかなぁ?10年くらい経てば、パパ汚ぁい。パパの洗濯物と一緒にしないで!なんてね。」
「絢美、同じ事を旦那にも返す。」
「言わせないもん。祐貴さんは最高の人だもん。」

史奈は優しく、

「こんな人でも、あつきはかっこよくて、優しい、純粋な人よ。私はそんなあつきが好きよ。結婚前の付き合いも人一倍長いわ。飽きるなんてない。あつき以外考えられなかった。普通はあそこまで長いと、愛想尽かしてしまうわ。でもね、あつきの優しさを知ると、いつまでも待てると思うの。デートは手を繋いでさ、キスやそれ以上の事はなくても、長いマフラーを二人で使ったりした、そんな些細な事でも幸せだった。二人から結婚しよう?なんて話はない。一緒にいるだけで、それだけで幸せだから。ある日、絢ちゃんの所へ行きたいと相談があった。仕事で満たされないキモチ。私は、賛成したわ。それが良策だと信じていたから。」

絢美は、

「でも、好きな人と離れるのは辛いよ。」
「離れていても会えない訳ではないわ。彼を応援しないでどうするの?無理矢理そばにおいて、辛くさせても、私にとって幸せじゃない。会いに行った時に突然プロポーズされたのはびっくりしたけど私はあつきのいいなりに従う。支えていくために生まれて来たと思ってる。怒るところは怒る。でもね、喧嘩にはならない。理解し合う事が大切だから。だからね、子供達にはある程度しつけるわ。恵には、パパと協力できるような親子になって欲しいの。もちろん阿由葉もだけど。お義兄さんに許されるのなら、恵にはパパの意志を継いで欲しいの。わかっています。お義兄さんを優先したいです。」

亜希は、

「やはり史奈さんは心優しい人です。これからもあつきを支えてあげて欲しい。恵の意志も大切だけれども、恵を大切にしていくよ。私は独身者です。いずれは子供は欲しいと思いますけど、そればかりは簡単にはいきませんよ。望んでもできないものですから。もし、私に
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