Life

てあまりにも凛々しくて、すらっとした好青年で。」
「亜希は優し過ぎます。たまには厳しくいきなさい、と何度言った事でしょう。」
「優し過ぎるのは窮屈ではありません。それがいやされる時だってあります。確かに時に不安になったりします。でもその優しさを理解すると、癒されます。」
「聞きました。社長夫人さんだと。」
「気にしなくていいわ。」
「そんな風には思わず、失礼なことをしたかも知れません。」
「長男がお腹にいる時は、何もかも知らなくて、ただ、愛していたの。」
「…再会できて光栄です。」


絢美の両親、兄らはバスに乗り込む。兄は悠太の兄を見つけ、

「大きくなりましたね。」

と言う。和也は挨拶をする。

「今、何ヶ月ですか？」

里菜に聞く。和也は、
「６か月目です。」

和也は里菜のお腹を優しく撫でる。


悠太を見つける。

「初めまして。お母さんにそっくりだね。」

悠太は、

「よく言われます。」

芽衣を抱いている麻友美は、

「弟はご迷惑をおかけしていないでしょうか？」

聞いていた、反対側にいた祐貴は、

「……。」

兄は、

「妹の旦那ですね。かわいい人ですね。ただ、最初に見た時はあまりの背の高さに驚きました。やはり、妹は格別なものですから、兄は少しは憎いかも知れませんね。ただし、いい人でよかった。ツンツンした人に引っ掛かるのだけは恐れていましたから。妹が幸せそうに電話してくる時は、嬉しいですね。」

麻友美はにっこりする。悠太は、

「横で不安げに聞いてるんだけど…。」

と麻友美に言う。兄は、

「きちんと絢美を大切にしてますか？」

チクりと釘をさす。祐貴は、

「は、はい…絢美さんしかいません…。」

ガチガチ。
絢美は、

「お兄ちゃんやめて。お兄ちゃんが威圧するから震えちゃったじゃない。私は幸せだよ。祐貴さんは実祐菜のいいパパしてるの。私は実祐菜を産んでよかったと思ってる。こんなに幸せなんだよ。実祐菜もニコニコしてる。」
「脅すつもりはないよ。愛情表現。また抱かせてよ。」
「はい。」


兄はあつきと史奈のところへ。

「あつき、久しぶりだね。」
「お手柔らかに。」
「あれ？恵君しかいない？」