Life
「反対側の座席を見ればわかるよ。」

阿由葉と奈央が仲良く喋っている。
奈央を知らない兄は、

「どちらの子供だ?」

悠太は、

「うちの妹です。」
「え?」
「あの両親とのなかに生まれた妹です。信じられないみたいですけど。奈央、挨拶しなさい。」

奈央は、

「はぁい☆ひらかわなお、2しゃい。」

悠太が、

「よく出来ました。」

と言うと、阿由葉も誉められたいらしく、

「まきのあゆは、2しゃい。」

あつきは笑って、

「阿由葉はえらいなぁ。」

阿由葉は嬉しい。

「パパにいい子言われたぁ☆」

奈央と阿由葉は、

「ねぇ〜☆」
「ねぇ☆」

二人で有頂天。
史奈は、

「すっかり仲良しね。」

兄は亜希の席へ、よ、亜希。相変わらず堅いかい?結婚は?」
「見ての通りにいません。」
「亜希、このままだと一生いけないぞ。」
「……。」

あつきは、

「兄さん、彼女持ちだもんね。」
「おい、あっ…。」

焦る亜希。あつきは淡々と、

「隠す必要ないじゃん。いない方が不安だぞ?あの彼女逃したら一生結婚できないよ?」
「あのなぁ…。」
「お似合いだよ。彼女尽くすタイプの人だし。兄さんは守りたいタイプじゃん?男だし。」

兄は亜希を窓側に寄せ、横に座り、亜希の肩に手をやり、

「彼女とはやった?」

お決まりの下ネタ。

「あのねぇ…。」
「亜希ちゃん、ちびちゃん以外はそれなりに経験しているんだよ。」
「エロ。」
「ないと困る。で、どう?」
「……。」

亜希は仕方なく兄に、

「してません。」

と耳打ちする。兄は、

「え!?して…。」

亜希は兄のお腹を殴る。

「痛っ…(耳打ちして)まさか、チェリー?」

亜希は言えない。

「ごめんごめん。キスくらいはしただろ?」
「後で話すよ…。」
「いやぁ、亜希はかわいいなぁ。」
「からかいはやめてくれ。」
「亜希ちや〜ん。」
「……。」

兄は亜希をきにしているだけ。亜希もわかっているから何も言えない。兄は、休憩まで亜希のそばにいる。
亜希は、

「お義姉さんの側にいなくていいの?赤ちゃんいるのに。」
「息子か。かわいいよ。
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