Life

けどさ、どうもあの女の人選ぶなんて趣味悪いよね。」
「どうして？」
「嫌な気がする。今は大丈夫でも、最終的にはあの人、育児放棄すると思う。それは兄さんが長男だと意識しているから。今は両親とは別居だけどいずれは戻りたいだろう。同居を切り出したら崩壊する。」
「……。」
「姉さんも言ってた。挑戦だねって。絢美が知らないのは、これは兄弟間の話。悠太君も知らないんじゃない？」
「だから、結婚式の時…。」
「心から祝福はしてないよ。」
「……。」


会計は終わり、会社へ、

バタバタ……。

実祐菜が走ってくる。祐貴は、

「おいで。」

と手招きをして、来た実祐菜を抱いて、

「おとなしくしてたか？」

抱く。実祐菜は、

「パ…パ…。」
「パパだよ。」

芽衣は羨ましそうに見ている。

「芽衣も抱いて欲しいの？」
「ぺこり。」

祐貴は芽衣も抱く。
実祐菜と芽衣は

「きやぁきゃあ、」

喜ぶ。
阿由葉と悠真と手を繋いでいる恵。阿由葉は、

「お帰りなさい。お兄ちゃん、お姉ちゃん。あのね、あゆね、悠真と実祐菜と芽衣と恵といい子してたんだよ。誰かが悪いことしたら怒ってあげたの。したらね、しゅんとしてたの。でもね。怒った後は優しくハグハグしたんだよ。」
「おとなしくしてたんだ。いい子ね。」
「へへ。」
「いつも阿由葉ちゃんがお姉さんで引っ張ってくれてるもんね。悠真もお兄さんっぽくなってきたし。」
「はい。」
「そうだね。」
「恵もお兄ちゃんになるんだよ。」

阿由葉は語りかける。恵は阿由葉に甘える。

奥へ行くと亜希と史奈がいる。亜希は、

「おかえり。話はみんなが帰って来てからでいい。で…やはり祐貴君は子供達に好かれてるね。」

子供達は祐貴に群がっている。祐貴はじゃれている。
絢美は、

「ふふふ。祐貴さん子供好きだものあ。甥っ子と姪っ子と娘はかわいいでしょ？で、お兄ちゃんは？」
「…父親になるのか…。（私が父親になる資格なんか…。）」
「お兄ちゃん？」
「……。」
「レスじゃなくてよかった。」
「し．て．ま．す。ふ、下ネタですか…。下ネタ厳禁です。」
「私は心配して…。」
「多い方がいい？」
「かわいいじゃない？天使だよ。」
「絢美…。」