Life

眠っているわ。」
「コーヒー入れは新入りの仕事です。お義姉さん。」
「…わかったわ。…年上は損ね。」
「専務夫人で、ましては妊婦さんにわがままを言ってばかりではいけません。専務にとって大事な奥様です。」
「ごめんね…。私が妊娠してるからあなたに負担を与えているのね…、」
「負担ではありません。それが仕事です。妊娠は、幸せな事ですよ。」
「……。」



祐貴はテキパキと動く。

「どうぞ。」
「ありがとうございます。活発ですね。」

と記者は言う。祐貴は笑って、

「新入社員の義務です。男である私から動かないと…。」

記者は祐貴の左手薬指にある指輪を見て、

「結婚されてますね。」

祐貴は淡々と、

「新婚なんです。家族がいるから頑張れるのもあります。社長には本当に、最初から妻帯者になってしまって迷惑かけました。それまでバイト身分だった私が、いきなり結婚するなんて言われたら、もう驚かせてしまいまして…。」
「バイトからですか？」
「正社員になっては間もないですけど、バイトとしては初期からいます。」
「そういえば、ａｙａさんの結婚についてはどう思われますか？」

絢美の相手について少しでも聞きたい記者。祐貴は、

「おめでたいです。バイトの時から可愛がっていただきましたから。結婚して、同じ新婚さんだね。と笑って話し掛けて頂いて。」
「ａｙａさんの旦那さんはどんな方ですか？」

記者は聞きたいらしい。旦那さん＝祐貴。祐貴は、

「そうですね…。」

触れられたくない。すると、

「ただいま。」

絢美と亜希が帰って来る。

「おかえりなさいませ。」

祐貴と史奈が言うと、記者は亜希に挨拶をして、取材を始める。史奈はホッとする。史奈と祐貴と絢美は集まる。

「絢、今日はどうだった？」

史奈は聞く。絢美は、

「楽しかったよ。お義姉さんは？」
「朝から悪阻が出てさ。やっとおさまってきたと思ってたのになぁ、旦那ちゃんがいなかったけど祐貴君がさすってくれてさ。」
「…これも仕事です。」
「エライねぇ。ありがとう。お義姉さんを助けてくれて。で、祐君の奥さんはまだなの？」
「…朝も同じ事違う人から言われました。」
「誰から？」
「お孫さんを見に来たおばあさん