視線の先


「嘘、ついてるから
正直に話すまでこの手はこのままです」


困惑する昴


昴の困った表情なんてめったに見ることがないからラッキーだ


心臓がドキドキと高鳴る


聞こえてないかな…


…聞こえたら、どんな反応をするのだろう


このまま歩き続ければ家に着いてしまう


「昴!公園よろ!」


私は近くにあった公園に昴を引っ張る


ベンチに座る


手は繋いだまま


昴の手は私の手より大きくて温かかった


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