もう一度だけでも逢えるなら
五時過ぎから、萌の仕事を手伝い、六時前に今週の仕事が片付いた。月曜日の準備もバッチリ。部長に文句は言わせない。
「私がおごるから、飲みに行かない?」
萌に誘われた。
「ちょっと用事があるんだ」
冷たい生ビールを飲みたいところだけど、私は断った。
「用事があるなんて、珍しいね」
「うん。ちょっとね」
他の人たちは残業。部長も残業。定時で帰るのは、私と萌だけ。
無能だから、残業になる。萌以外の人に対しては厳しい。それが私。良い自分もいれば、悪い自分もいる。自分を偽ってまで、人に好かれようなんて思わない。
どこにも寄らず、真っ直ぐ帰り、地元の周辺を歩き回って、あの人を捜した。
八時過ぎまで捜したけど、あの人は見つからなかった。
「私がおごるから、飲みに行かない?」
萌に誘われた。
「ちょっと用事があるんだ」
冷たい生ビールを飲みたいところだけど、私は断った。
「用事があるなんて、珍しいね」
「うん。ちょっとね」
他の人たちは残業。部長も残業。定時で帰るのは、私と萌だけ。
無能だから、残業になる。萌以外の人に対しては厳しい。それが私。良い自分もいれば、悪い自分もいる。自分を偽ってまで、人に好かれようなんて思わない。
どこにも寄らず、真っ直ぐ帰り、地元の周辺を歩き回って、あの人を捜した。
八時過ぎまで捜したけど、あの人は見つからなかった。