もう一度だけでも逢えるなら
何も食べず、何も飲まず、夕方までお花見を楽しんだ。
家族連れの姿はまだちらほらとある。
子供たちはお花見に飽きたのか、遊具に乗って遊んでいる。
酔い潰れてしまったお父さん。一人で後片付けをしているお母さん。
西の空に、夕日が沈んでいく。
影がだんだん長くなっていく。
ひと家族、ひと家族、家族連れの影が消えていく。
私たちも帰ろうか。
うん。おうちに帰ろう。
夜風で冷たくなった手で、レジャーシートを畳んだ。
約半日、お花見を楽しませてくれた桜の樹に向かって、みんなで頭を下げた。
家族四人で来た道を歩いて家に帰った。
まなちゃんと一緒にお留守番しててね。
かなでに声を掛けて、厚手のコートを羽織った。
水樹は立ったまま、かなでの顔をじっと見つめている。
何も言わず、かなでの額にキスをした。
水樹と私との二人だけで家を出た。
肩を並べて歩いて、原っぱに向かった。
二人で芝生の上に座った。
水樹はあぐらを掻いている。
私は体育座り。
時刻は、七時四十八分十九秒。
あと、四時間と十一分と三十一秒。
家族連れの姿はまだちらほらとある。
子供たちはお花見に飽きたのか、遊具に乗って遊んでいる。
酔い潰れてしまったお父さん。一人で後片付けをしているお母さん。
西の空に、夕日が沈んでいく。
影がだんだん長くなっていく。
ひと家族、ひと家族、家族連れの影が消えていく。
私たちも帰ろうか。
うん。おうちに帰ろう。
夜風で冷たくなった手で、レジャーシートを畳んだ。
約半日、お花見を楽しませてくれた桜の樹に向かって、みんなで頭を下げた。
家族四人で来た道を歩いて家に帰った。
まなちゃんと一緒にお留守番しててね。
かなでに声を掛けて、厚手のコートを羽織った。
水樹は立ったまま、かなでの顔をじっと見つめている。
何も言わず、かなでの額にキスをした。
水樹と私との二人だけで家を出た。
肩を並べて歩いて、原っぱに向かった。
二人で芝生の上に座った。
水樹はあぐらを掻いている。
私は体育座り。
時刻は、七時四十八分十九秒。
あと、四時間と十一分と三十一秒。