もう一度だけでも逢えるなら
「天使をやめたいと思ったことはないんですか?」
「もちろん、ありますよ。やめたいと思って、何もしない時期がありました。そうすれば、職務を放棄したとみなされて、消してもられると思ったからです」
「水樹は天使を続けていますよね。どうしてそこまで頑張れるんですか?」
「狭山さんが言っていたことを思い出したんです」
「どんなことを言っていたんですか?」
「必ず、次の人にバトンを渡してくれ。俺の前任者も、その前の人も、その前の人も、四年間、務め上げた。だから、お前も務め上げろ。途中でやめたら、きっと後悔するぞ」
「その言葉をバネに頑張ってきたんですね」
「そうです。僕の任期は、残り八ヶ月間くらいだと思うので、その日まで頑張ろうと思っています」
残り八ヶ月間。聞きたくないことを耳にしてしまった。
八ヶ月後、水樹はどうなってしまうのだろう。どこにいってしまうのだろう。
夢の中のおばあちゃんが言っていたとおり、実らない恋なのだろうか。
しばらくの間は、水樹を異性としては見ない。と決めたのに、やっぱり男として見てしまう。
人は誰でもいつかは別れの時を迎える。その時が遅いか早いかだけ。
たとえ実らない恋だとしても、水樹と一緒にいられるだけで、私は幸せ。
好きだから、出来るだけ長い時間、一緒にいたい。
「もちろん、ありますよ。やめたいと思って、何もしない時期がありました。そうすれば、職務を放棄したとみなされて、消してもられると思ったからです」
「水樹は天使を続けていますよね。どうしてそこまで頑張れるんですか?」
「狭山さんが言っていたことを思い出したんです」
「どんなことを言っていたんですか?」
「必ず、次の人にバトンを渡してくれ。俺の前任者も、その前の人も、その前の人も、四年間、務め上げた。だから、お前も務め上げろ。途中でやめたら、きっと後悔するぞ」
「その言葉をバネに頑張ってきたんですね」
「そうです。僕の任期は、残り八ヶ月間くらいだと思うので、その日まで頑張ろうと思っています」
残り八ヶ月間。聞きたくないことを耳にしてしまった。
八ヶ月後、水樹はどうなってしまうのだろう。どこにいってしまうのだろう。
夢の中のおばあちゃんが言っていたとおり、実らない恋なのだろうか。
しばらくの間は、水樹を異性としては見ない。と決めたのに、やっぱり男として見てしまう。
人は誰でもいつかは別れの時を迎える。その時が遅いか早いかだけ。
たとえ実らない恋だとしても、水樹と一緒にいられるだけで、私は幸せ。
好きだから、出来るだけ長い時間、一緒にいたい。