もう一度だけでも逢えるなら
 自然に目が覚めた。

 強力な目覚まし時計の時刻は、五時十二分。

 だいぶ早起きしたので、さすがに眠い。

 ふわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ふわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ふわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ふわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ふわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 長いあくびを五連発。

 おかげで頭はスッキリ。眠気も少しは取れた感じ。

 おっと、ヨダレが。

 水樹はテレビを見ている。朝のニュース番組。

 だらしのない女だと思われたくないので、二度寝はしない。



 今日も、おばあちゃんが夢に出てきた。くーちゃんも登場した。

 夢なのか現実なのか、区別がつかないほどのリアルな夢。

 はっきりと覚えている。

 今日の夢で気がついた。

 おばあちゃんは、今でもくーちゃんと一緒に暮らしている。

 昔のおばあちゃん家ではなく、どこか新しい家。

 窓から青空が見えた。

 夢なのに、暑さを感じた。

 ベッドの上で、ぼーっとしながら考えた。

 くーちゃんと今でも一緒に暮らしているということは……。

 たとえ、奇跡が起こらなかったとしても……。
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