苦く 甘い香りのふところ

「あの、」
「久しぶりだね、あんちゃん」
「あの、咲人のこと、はめたんですよね」
「はめたなんて、人聞きの悪い」
「咲人はあなたたちのおかげで人生を狂わせてるんです」
「黙れよ、おれはあいつに人生を狂わされた。あいつがそうなってもおかしくねぇだろが」
「………」
「あれ、怖い顔」
「許さない」
「え?」
「あんたたち、もう終わりだから」
「ふっ、そんなこと言っちゃっていいのかな、今度とばかりは本当にあいつ来ないんだよ、どうするつもりだよ」
「あいつが来なくたって、何ともないわよ、私があいつの仇?とってやるんだから」
「へぇ、かっこいいこと言っちゃってさ、かわいいね」

「………」
「でも、」

「んっ、、、、」

「本当はこんなことしたくないんだけどさ、君の首をこうしないと、黙ってくれなさそうだからさ、仕方ないんだよね」

「んっ、、」
「叫ぼうとしても無駄だって、誰に助け求めてんだよ」
「がぶっ」

「イッッッって!こいつ!」
わたしは、過去に習っていた合気道で、戦った。ご○せ○の中の1番悪いやつだったら、わたしはや○く○なみに力あること見せつけてやる

でも、そう簡単には行かず、油断したのもつかの間、相手の長い腕が、わたしの首に周り鋭利のようなものがわたしの頬に突き刺すところだった


バン!!!!


「あれー、来ちゃったの?」
「そいつから離れろ」
「さき、と」
「そいつから離れろつってんだろ!」
「あれれれ、いま、喧嘩して、おまえ今の状況わかってんの、自分の状況理解してる?」
「さきと、ダメ、」
「あん、おれは大丈夫だ、おまえのおかげだ」
「え、」
「ちょっと、目瞑ってろ」



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