冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「本当に? いいの?」
「はい。王太子さまが、宮殿の中ならリリアーヌさまのお好きにしていただいてもいいとおっしゃっていらっしゃいますし、リリアーヌさまのお人柄なら、皆打ち解けると思いますわ」
私の気持ちは一気に持ち上がった。
「うれしい!」
「そんなに喜んでくださると、私までうれしいです」
コールと一緒に調理場に向かうと、数人の女性が働いていた。
王宮の食事や清掃を担当している人たちだ。
「皆さん、リリアーヌさまです。一緒にパンをお作りになりたいそうで」
コールの紹介に会わせぺこりと頭を下げると、そこにいた女性たちは固まってしまった。
「リリアーヌさま……と言いますと、王太子妃になられるお方ですよね。パンをお作りになるなんて、めっそうもない。私どもがいたします」
一番年長者だろうか。
貫禄がある茶褐色の髪の女性がそう言うと、コールはクスッと笑みを漏らす。
「はい。王太子さまが、宮殿の中ならリリアーヌさまのお好きにしていただいてもいいとおっしゃっていらっしゃいますし、リリアーヌさまのお人柄なら、皆打ち解けると思いますわ」
私の気持ちは一気に持ち上がった。
「うれしい!」
「そんなに喜んでくださると、私までうれしいです」
コールと一緒に調理場に向かうと、数人の女性が働いていた。
王宮の食事や清掃を担当している人たちだ。
「皆さん、リリアーヌさまです。一緒にパンをお作りになりたいそうで」
コールの紹介に会わせぺこりと頭を下げると、そこにいた女性たちは固まってしまった。
「リリアーヌさま……と言いますと、王太子妃になられるお方ですよね。パンをお作りになるなんて、めっそうもない。私どもがいたします」
一番年長者だろうか。
貫禄がある茶褐色の髪の女性がそう言うと、コールはクスッと笑みを漏らす。