冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「バスチュー。俺はお前がいたからここまで来られた。お前には辛いこともあったかもしれないが……」
私はシャルヴェがそう言ったとき、バスチューに剣先を向けた彼の姿を思い出していた。
どんな想いであんなことをしたのだろう……。
「シャルヴェさま。お辛いことがあったのはシャルヴェさまのほうです。私はシャルヴェさまを信じてついてくるだけでよかった。それに、ランシャンさまに一緒に叱られたことは、今となってはよい思い出です」
「そうだな」
シャルヴェは口元を緩ませ、苦笑する。
「リリアーヌさま。シャルヴェさまをどうかお願いします。シャルヴェさまは今まであまりご自分の命を必死に守るということをされてきませんでした」
「そんな……」
バスチューの言葉に驚いてしまう。
「それは、リリアーヌさまのような大切な存在がなかったからです。ですから私は、少し安心しております」
私はシャルヴェがそう言ったとき、バスチューに剣先を向けた彼の姿を思い出していた。
どんな想いであんなことをしたのだろう……。
「シャルヴェさま。お辛いことがあったのはシャルヴェさまのほうです。私はシャルヴェさまを信じてついてくるだけでよかった。それに、ランシャンさまに一緒に叱られたことは、今となってはよい思い出です」
「そうだな」
シャルヴェは口元を緩ませ、苦笑する。
「リリアーヌさま。シャルヴェさまをどうかお願いします。シャルヴェさまは今まであまりご自分の命を必死に守るということをされてきませんでした」
「そんな……」
バスチューの言葉に驚いてしまう。
「それは、リリアーヌさまのような大切な存在がなかったからです。ですから私は、少し安心しております」