冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
彼と体を交えると、気力も体力もなくなってしまう……。

激しい彼の行為に必死に応えようとすると、いつもぐったりとしてしまう。
けれど、愛を確かめ合う行為は、たまらなく心地いい。

とはいえ、コールやガエルは今日も忙しく働いている。
なにか手伝うために私も部屋を出た。


「コール。なにかすることはない?」


調理場に行きコールに声をかけると、丁度パンを焼いているところだった。


「リリアーヌさまはごゆっくりされてください」

「でも動いていないとソワソワするのよ、私」


どうやら私の言葉に納得した様子のコールは、フフフと笑う。


「そうですね。これからガエルとトマトのスープを作るのですが……」

「手伝うわ!」


それからどっさり完熟したトマトを抱えて入ってきたガエルと一緒に、トマトのスープ作りを始めた。
< 315 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop