冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「私はここに」
私を探しているのだと気づき、国王さまの手を取った。
「そなたが……」
再びそう口にした国王さまが、視力を失った目に涙を浮かべるので、私は驚いてしまった。
そんなに喜んでくれるなんて……。
「ジルベールを頼んだぞ。そしてユノヘスに世継ぎを……。シャルヴェの分まで、ふたりで幸せになりなさい」
衝撃的なひと言を聞いた私は、唖然としてシャルヴェを見つめる。
シャルヴェが死んだことになっているの?
そうすると、ジルベールというのは、亡くなったお兄さまの名前?
やっと事態を呑みこんだ私は、震えそうになる声を必死に振りしぼる。
「もちろんでございます。ジルベールさまと一緒なら、私は世界で一番幸せになれます」
そして私は、今までで一番悲しい嘘をついた。
私を探しているのだと気づき、国王さまの手を取った。
「そなたが……」
再びそう口にした国王さまが、視力を失った目に涙を浮かべるので、私は驚いてしまった。
そんなに喜んでくれるなんて……。
「ジルベールを頼んだぞ。そしてユノヘスに世継ぎを……。シャルヴェの分まで、ふたりで幸せになりなさい」
衝撃的なひと言を聞いた私は、唖然としてシャルヴェを見つめる。
シャルヴェが死んだことになっているの?
そうすると、ジルベールというのは、亡くなったお兄さまの名前?
やっと事態を呑みこんだ私は、震えそうになる声を必死に振りしぼる。
「もちろんでございます。ジルベールさまと一緒なら、私は世界で一番幸せになれます」
そして私は、今までで一番悲しい嘘をついた。