冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「ヤニックは、どこかしら」
木に登り窓から部屋を覗けば人の動きがわかるかもしれないと思ったのに、多くの窓はカーテンが閉められていて、中の様子までわからない。
「ダメか……」
こうなったら王太子さまに直接聞くしかないかと諦め、木を下りようとしたとき……。
「なに、あれ?」
街の一角から黒い煙が立ち上っているのが見えた。
じっと目を凝らしてその一点を見つめると、チラチラと赤い炎まで見えだしたので、慌てふためく。
「火事だ!」
とっさにそう叫び木から下りようとしたとき、馬小屋を見つけた。
「あれだ……」
そして、高い位置から飛び下り、馬小屋に向かって走る。
「何者!」
するとすぐにさっきの門兵に気づかれてしまった。
「サノワのリリアーヌです。王太子さまにお伝えください。街が火事です」
「リリアーヌさまですと?」
木に登り窓から部屋を覗けば人の動きがわかるかもしれないと思ったのに、多くの窓はカーテンが閉められていて、中の様子までわからない。
「ダメか……」
こうなったら王太子さまに直接聞くしかないかと諦め、木を下りようとしたとき……。
「なに、あれ?」
街の一角から黒い煙が立ち上っているのが見えた。
じっと目を凝らしてその一点を見つめると、チラチラと赤い炎まで見えだしたので、慌てふためく。
「火事だ!」
とっさにそう叫び木から下りようとしたとき、馬小屋を見つけた。
「あれだ……」
そして、高い位置から飛び下り、馬小屋に向かって走る。
「何者!」
するとすぐにさっきの門兵に気づかれてしまった。
「サノワのリリアーヌです。王太子さまにお伝えください。街が火事です」
「リリアーヌさまですと?」