星の涙
すると今度は颯太くんが来た。「理緒……」と、わたしを見て気まずい顔をした。

「雨、まだ降ってる?」

靴をはきかえながら質問してきたけど、颯太くんもへんだった。わたしの顔を見ようとしない。

「えれなは?」

わたしがたずねると、颯太くんはびくっとしてちょっと困った顔になった。

「えれな? な、なんで」

「だって、さっき一緒にいたよね」

「え?」

颯太くんは明らかに動揺していた。

「えれな、わたしに先に帰ってって言って、また戻ったからてっきり颯太くんと一緒にいるんだと……」

「俺と? なんで?」

「だって、さっきふたりであっちに……」

わたしがそういうと、颯太くんはしまったというような顔をした。

なに? わたしに見られたらまずいことが何かあったの?

颯太くんは困った顔で頭をかいた。わたしはわけがわからなくて、思わずたずねた。
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