星の涙
これほど一緒の時間を過ごしてきたのに、どうしてこんなに違うんだろう。

えれなのようになれたら、わたしの高校生活は何か変わるんだろうか。

「クラスも同じになったのはびっくりしたけど」

「家も近いんだろ? けんかとかしないの?」

「昔はしたかな。でも、もう最近は」

わたしがそう言うと、颯太くんが「そっか」と笑った。

「まあ、えれなが頼りにしてるんだよな」

わたしはその言葉に驚いた。

「えれなが? わたしを?」

「そうそう。見てたらわかるよ」

「え? だって、あの子人気者だし、わたしいなくても全然大丈夫だよ」

「いや、理緒はひとりでいても平気じゃん。でも、えれなはそばに誰かいないとダメなタイプだし、何かあるとすぐ理緒探すよな」

そう言われてわたしは思わず考えこんだ。
そっか……、そういう見方もあるんだ……。
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