一輪の花を君に。
「そんな不安な顔しないの。大丈夫、皆の旅立ちに間に合うように、私が身体も元気にしてみせるから。だから、何も心配しなくていいよ。」





「でも…私ばっかり迷惑はかけられない。」






「迷惑なんて、思ってない。そんな事は考えなくていいんだよ。私は、美空を元気にしたいだけなの。美空の笑顔を見たいの。」





「先生…。」





「これからも、頼ってね。」





先生の温もりが、苦しすぎるほど温かかった。





七瀬先生は、何も言うことなく、ずっと抱きしめていてくれた。






その温かさに、気づいたら私は深い眠りに着いていた。
< 17 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop