一輪の花を君に。
「皆…。本当にありがとう。それから…ごめんね。」



大翔「美空。これからは、何も隠さずにちゃんと話して。」



「うん。ありがとう。」




香音「ほら、もう泣かないの。」




理人「俺、美空が泣くの初めて見た。今まで感情をあまり表に出してこなかったのに。感動して俺も泣きそう。」




「ふふっ。」



私は、理人の言葉に思わず笑みがこぼれた。





理人「え?なに?」




「いや、何でもない。」





感情を表に出してないって。




香音も、同じこと言ってたっけ。




そんなに、私無表情なのかな?




だけど、私は皆といる時は1番素でいられるのに。





皆の考えていることは、いつだって同じ。





だからこそ、私は安心していられる。





私の居場所は、皆のところなんだって思う。




こんなに、暖かい場所は他にはない。




大翔「よし。それじゃあ、家探し始める?」




理人「そうだな。会議室行こう。」




翔太「俺、千鶴先生呼んでくる。」





私達は、筆記用具とメモ帳を持って、会議室へ向かった。




香音「千鶴先生、それで何処が見つかりましたか?」




会議室に、千鶴先生が来てから、香音は言った。





「私的には、美空が通う病院が近いってことを第1に考えてほしい。あとは、皆が4月から通う高校が近いっていうことかな。」




「俺と美空は、同じ高校だから最寄りはここになるかな。」




大翔は、千鶴先生が広げた地図の駅に印をつけた。



理人「あ、俺の通うところも高校の最寄りはそこだ。」




翔太「俺もその駅が1番近いかな。」





香音「私も。同じく。」





皆、高校の最寄り駅は同じ駅みたいだ。





皆が受験した高校は、中学からも近いところだったから、駅も同じだよね。


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