一輪の花を君に。
ーside中森ー
美空の傷跡を見た時、体に刻まれた壮絶な過去が相当苦しめていたことが分かった。
その傷が、全てを物語っているくらいに傷跡は痛々しいものだった。
俺が、美空に出来たのはただ美空を優しく抱きしめることだった。
言葉で、綺麗事を並べられることは、美空が1番嫌いってことは分かっている。
廊下にいて、同期の子達と楽しそうに話す美空からは、そんな過去があるなんて想像もできないよな。
それだけ、美空は成長したんだろうな。
これからも観察が必要だけど、とりあえずは大丈夫そうかな。
「大翔君、俺は医局に戻るけど、美空に何かあったらすぐに教えて。
皆も、美空のこと注意深く見ていてくれ。」
「はい。」
「中森先生、心配しすぎ。
私は、大丈夫ですから。」
美空は、笑顔でそう言っているけど美空の「大丈夫」は、あまり信用ならないんだよな。
「無理するなよ。」
「はい。」
まあ、皆がいるから大丈夫だろう。
「中森先生、308号室の折本さんが…。」
「分かった。すぐ行く。
美空、お昼頃に病室に行くからそれまでに戻っててな。」
「はい。」
俺は、美空の髪に触れてから、看護師の河北さんと折本さんの部屋へ向かった。
美空の傷跡を見た時、体に刻まれた壮絶な過去が相当苦しめていたことが分かった。
その傷が、全てを物語っているくらいに傷跡は痛々しいものだった。
俺が、美空に出来たのはただ美空を優しく抱きしめることだった。
言葉で、綺麗事を並べられることは、美空が1番嫌いってことは分かっている。
廊下にいて、同期の子達と楽しそうに話す美空からは、そんな過去があるなんて想像もできないよな。
それだけ、美空は成長したんだろうな。
これからも観察が必要だけど、とりあえずは大丈夫そうかな。
「大翔君、俺は医局に戻るけど、美空に何かあったらすぐに教えて。
皆も、美空のこと注意深く見ていてくれ。」
「はい。」
「中森先生、心配しすぎ。
私は、大丈夫ですから。」
美空は、笑顔でそう言っているけど美空の「大丈夫」は、あまり信用ならないんだよな。
「無理するなよ。」
「はい。」
まあ、皆がいるから大丈夫だろう。
「中森先生、308号室の折本さんが…。」
「分かった。すぐ行く。
美空、お昼頃に病室に行くからそれまでに戻っててな。」
「はい。」
俺は、美空の髪に触れてから、看護師の河北さんと折本さんの部屋へ向かった。