歪んだ愛の結末は。
私はガチガチに緊張したまま、お兄様と言葉を交わす。

「僕には敬語使わなくていいよ。それと、お兄ちゃんとかがいいな。」

いたずらっぽい笑みを浮かべた、お兄様....お兄ちゃん。

「あ、ありがとう...お兄ちゃん。」

使い方があっているか不安だったけど、お兄ちゃんは怒っていない。
どうやら、間違ってはいないようだ。

「まさか、ほんとに妹がいたとはね....。」

お兄ちゃんは小さな声でなにかを呟いた。

「まぁいいや。なにか僕に聞きたいこととかある?」

私はお兄ちゃんが黒いカサカサを倒すのに使った本を持ち上げ、あるページを開いた。

「ここ、分からないの。」
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