歪んだ愛の結末は。
二人とも泣き止み、お兄ちゃんが運転する車に乗り込んだ。

「蓮の所まで送っていくよ。」

え...?

「帰れるの...?」

「もともと、そういう事になってたから。」

お兄ちゃんは私の目を見ずに、言った。

「莉菜が16歳になった日から1ヵ月間だけ、蓮が莉菜を預かる。それで、次は僕の所に1ヶ月間。最後は莉菜の意思でどっちに住むか決めるはずだったんだ。」

「アイツが1ヶ月っていうルールを守らないせいで僕がのりこむ形になったけどね。」

そういうことだったんだ....。

「僕、莉菜が苦しむ顔はもう見たくないんだ。だから、蓮の所へ行きたいなら、僕は止めることはできない。」

「でもね、この2日でわかったんだ。莉菜は僕じゃなくて連を欲してるって。それと僕がどんなにあがいてもこの結論は変わらないんだよね。」

そこでお兄ちゃんは黙りこんだ。
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