始まりは、嘘。
「私、嘘カノがんばります!!」



「ありがと。……連絡先教えてもらえる?」





「あ、はい!」


そう言って連絡先を交換した。

でも、2人の間に会話はなくて。






……気まずい。
ただひたすらに、気まずい。

「あのさ、」




「っ!?!?」


そんな中、急に声をかけられたからびっくりした。


「そんなに驚かなくても」

と、桐島くんはふっと笑った。



優しい表情……。





なんでいつもはクールな表情なんだろう。

「急でびっくりしちゃって、」




「見てて飽きないよね、小日向さんって」


声のトーンもいつもより柔らかい気がする。


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