青蓮の紋章
カミーユはイズミルによって眠らされ
イズミルは何か者によって殺された。
こうして両世界の王がいなくなり、民間人や貴族の間に一時混乱が起きてしまった。
ところが、その混乱が収まった時にはもう民間人は天使も悪魔も互いに意気投合し共存しようと変わり始めていたのだ。
それを知った貴族達はその現状を受け入れ、改めて天界魔界それぞれに1人ずつ王をたて、共存することを決めた。
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「それが、今でいう天界の王ミスラ様と魔界の王セーレ様だ。
あと、カミーユはまだ眠り続けている…らしいな。」
語り終え、ふぅとため息をつく。
「こうして戦争は終わったわけだが、
今は両世界の中立を担うための貴族院の議長に天使か悪魔かどっちがなるか、貴族の間で争ってる。」
「へぇ…そんなことがあったんだ…」
ミカロルは頬に食べ物を詰め込むもそう言った。
「嗚呼…そこで聞いてくれよ。
青蓮は百年に1度咲くって言ったろ?」
そこで一旦言葉を切った。
「それがな、今年でカミーユが蓮を見つけてから500年目になるんだ。
それなのにまだ青蓮が咲いたという報告がない。」
「え...マジかよ…?」
ミカロルは驚きの色を見せた。
「そうだ。青蓮が生え、紋章の持ち主が分かった時に報道されるはず。当然記録にも残る。
そして、過去に紋章を持つ者が現れ、青蓮が咲き実際世界が滅んだという例は今までに何回かある...
もちろんカミーユの話よりも前のことだ。」
悪戯っぽく笑う。
「どうだ?いつ起こるか分からない...
まさに青蓮は''伝説''…だろ?」