青蓮の紋章



悪魔は血が主食だ。

でもいつも飲める訳ではないから、店で血ワインや血錠剤(bloodtablet)を飲んだりして、悪魔みなはそうやってやり過ごしている。

血を飲むなら、悪魔の血。

友達や血をもらう相手などに頼んで、血をもらうか腕などを咬んで飲むというケースが一般的だ。

その関係がもし男女だったら、恋愛対象へと発展することが少なくもないが。

そして...天使の血を飲むことは禁じられているわけではないが、暗黙のルールで飲んではいけないことになっている。

どうやら、悪魔が天使のを飲む代わり…代償を払わないと死ぬ...らしい。

代償は何か、飲んだ血の持ち主が決めるようだ。

________

 


そう、つまり俺は悪魔だ…


「チッ...」

牙を剥き出し嫌そうに舌打ちすると、立ち上がり棚の引き出しを漁り始めた。

(タブレット、どこに置いたっけ…)


しばらく探してると手が止まった。




「切らしてたんだった…」

ボソッとそう呟くと、何かに誘われるようにフラッと外へ出ていった…

________

「血…血が...欲しい…いや、欲しくない…でも欲しい...」

呻きながら夜の道を歩いてると、年上らしき女に声をかけられる。

「ねぇ、私と遊ばないー?」

腕を絡ませてくる。

「うぜ…目障りだ、殺されたくないならとっとと失せろ」

腕を振り払い去ろうとするも、待ってと声がして手を掴んできた。


「てめぇ、殺されたいのか!?」

そう言い振り返ると、突然意識が暗闇へと落ちていった。

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