いつだって君のことが好きで堪らないのに。




「じゃ、行こうか。」



そう言って連れてかれたのは駅前の交差点。



「わ、きれい…」



そこにはずっと見たかったクリスマスツリーとイルミネーションがあった。



とても綺麗で、感動してしまう。




「…ほら、お前ずっと見たがってたじゃん。イルミネーション。」



照れくさいのか、視線をそらす先輩。




「俺も見たかったしさ…こういうのは好きなやつと見るもんだろ?だから誘った。」



先輩はそう言って黙り込む。



えっと、私のためにわざわざ連れてきてくれたってことかな。



「私が、先輩のこと好きだから連れてきてくれたんですよね。ありがとうございます。

でも、先輩こそ私なんかとじゃなくてほんとに好きな人と見てくださいよ。」



私のことは気にしないで。


そういうと先輩は舌打ちをした。



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