宛名のないラブレターをキミに
慌ただしく昼休みを過ごし、あっという間に午後の授業も終わって。
そして放課後。
いつものように図書室へと向かう私の前に立ちはだかったのは1つの影。
「まさか図書室にいこうとしてるんじゃないんでしょうね…?」
「ひっ」
そこに立っていたのは満面の笑みの悠里。
しかしその笑みは絶対零度のものであり、思わず陽菜の背中をつーっと冷や汗が流れる。
「さささ、さすがに今日は行かない、よ」
「だよねぇ?寝不足になるまで倒れたんだから早く家に帰って『安静』にしなきゃだもんねぇ?」
「…お母さん」
言葉1つ1つに無言の圧力をかけてくる彼女に、今日ばかりは流石に家に帰ろうと考えを改める。
最後にぼそりと自身にも聞こえるかどうかの小声でつぶやいた言葉。
心配してくれる悠里につい母親が被り、思わず口に出てしまったのだ。
だがそれほど小さい声であったにもかかわらずじろりとした目線が陽菜に向けられ、思わず彼女は再び小さく悲鳴をあげた。
そして放課後。
いつものように図書室へと向かう私の前に立ちはだかったのは1つの影。
「まさか図書室にいこうとしてるんじゃないんでしょうね…?」
「ひっ」
そこに立っていたのは満面の笑みの悠里。
しかしその笑みは絶対零度のものであり、思わず陽菜の背中をつーっと冷や汗が流れる。
「さささ、さすがに今日は行かない、よ」
「だよねぇ?寝不足になるまで倒れたんだから早く家に帰って『安静』にしなきゃだもんねぇ?」
「…お母さん」
言葉1つ1つに無言の圧力をかけてくる彼女に、今日ばかりは流石に家に帰ろうと考えを改める。
最後にぼそりと自身にも聞こえるかどうかの小声でつぶやいた言葉。
心配してくれる悠里につい母親が被り、思わず口に出てしまったのだ。
だがそれほど小さい声であったにもかかわらずじろりとした目線が陽菜に向けられ、思わず彼女は再び小さく悲鳴をあげた。