甘い媚薬はPoison
「まだまだ飲むわよ。岸本も飲みなさい。ほら、児玉、ぼさっとしてないで岸本の分、ビール頼んできなさいよ。あっ、もちろん私の分もね」
杏奈さんは女王様のような態度で児玉くんに命じる。
「はい、了解であります!」
児玉くんは敬礼すると、すぐにビールを頼みにいく。
いつから彼は杏奈さんの下僕になったのだろう。
……ふたり共、飲みすぎじゃないですか?
肝心の焼き肉を食べてないような気がするんですけど。
「杏奈さん、食べないんですか?うちのテーブルだけですよ。焦げた肉がそのまま放置されてるの」
「煩い。勝利の美酒に酔いしれてなにが悪い!」
据わった目で言い返す彼女に、ボソッとつっこんだ。
「杏奈さんは酒癖が悪いですよ」
「お待たせしました!これは岸本さんの分」
児玉くんがニコニコ顔で私の前に大きなビールジョッキを置く。
タイミングを逃してしまって、ビール苦手……なんて今さら言えない。
「さあ、岸本、一気に行くわよ、グイッと」
杏奈さんが身を乗り出して、私のジョッキに自分のジョッキを近づけて「カンパーイ」と叫ぶと、ゴクゴクッと喉を鳴らしながら飲む 。
横にいる児玉くんも同じで、ジョッキの半分を一気に飲んだ。
私もそのムードに逆らえず、ゴクッと口にする。
杏奈さんは女王様のような態度で児玉くんに命じる。
「はい、了解であります!」
児玉くんは敬礼すると、すぐにビールを頼みにいく。
いつから彼は杏奈さんの下僕になったのだろう。
……ふたり共、飲みすぎじゃないですか?
肝心の焼き肉を食べてないような気がするんですけど。
「杏奈さん、食べないんですか?うちのテーブルだけですよ。焦げた肉がそのまま放置されてるの」
「煩い。勝利の美酒に酔いしれてなにが悪い!」
据わった目で言い返す彼女に、ボソッとつっこんだ。
「杏奈さんは酒癖が悪いですよ」
「お待たせしました!これは岸本さんの分」
児玉くんがニコニコ顔で私の前に大きなビールジョッキを置く。
タイミングを逃してしまって、ビール苦手……なんて今さら言えない。
「さあ、岸本、一気に行くわよ、グイッと」
杏奈さんが身を乗り出して、私のジョッキに自分のジョッキを近づけて「カンパーイ」と叫ぶと、ゴクゴクッと喉を鳴らしながら飲む 。
横にいる児玉くんも同じで、ジョッキの半分を一気に飲んだ。
私もそのムードに逆らえず、ゴクッと口にする。