甘い媚薬はPoison
それって赤ちゃんってこと?ええ~‼
不意に彼が落とした爆弾に「◯ωα△~‼」と意味不明の奇声を上げる私。
なにをしれっとした顔でこっちが驚愕すること言ってくれてんの、蓮くん‼
想いは通じても、蓮くんの少し意地悪な性格は変わっていない。お陰で感動の涙が引っ込んだ。
「蓮くん……それ本当なの?」
私は椅子から立ち上がり蓮くんに詰め寄るが、彼はパスタを口にしながらすっとぼける。
「さあ」
「『さあ』ってことはないでしょう?冗談なの?それとも本当なの?」
ひとりあたふたしている私を愛情深く?蓮くんは見ていた。
「家族を作るっていいな」って楽しげに笑いながら……。
その爆弾発言が冗談だと彼に言われたのは次の日の朝。
蓮くんが意地悪なのは、愛を告白されても変わらなかった。



結局、媚薬は役に立たなかったけど、媚薬を使うことで彼の本心を知ることが出来た。
そういう意味では、おじいちゃんに感謝すべきなのかもしれない。
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