甘い媚薬はPoison
そして、彼女が茶髪の背の高い男とキスしたのを目の当たりにした時は、どす黒い感情が俺を支配した。
あの男……許さない。
心の中で残酷に呟いて強く握り締めた俺の拳には、血が滲んでいた。
殺気で人を殺せるなら、間違いなく俺は相手の男を瞬殺していただろう。
そんな殺気をみなぎらせて愛梨の家に行くわけにはいかず、その日はおばさんに断りの連絡を入れ、踵を返して自宅に戻り仕事に没頭した。
明け方まで仕事をして……ふと冷静になって自分の激情について考え、……ある結論に辿り着く。
俺は愛梨が好きなんだ――と。
愛梨のことは妹のように思っていて、彼女が俺に告白してきても子供がなにを言ってるんだ……って、全く相手にしなかった。
だって、彼女が赤ん坊のころから知っているのだ。
オムツを替えてやった相手を恋愛対象にするのは、俺が学生の頃は考えられなかった。
だが、お互い成長すると、四歳の年の差なんて関係なくなるのかもしれない。
人からはいつもクールだ、冷たいだと評される俺が、理性をなくしてこんなにも激しい感情に支配されるなんて、今までなかったこと。
自分の命より大切だとは思ってきたが、他の男とキスするのを見て、誰にも愛梨は譲りたくないって思った。
そう。絶対に渡さない。彼女は俺のだ――。
あの男……許さない。
心の中で残酷に呟いて強く握り締めた俺の拳には、血が滲んでいた。
殺気で人を殺せるなら、間違いなく俺は相手の男を瞬殺していただろう。
そんな殺気をみなぎらせて愛梨の家に行くわけにはいかず、その日はおばさんに断りの連絡を入れ、踵を返して自宅に戻り仕事に没頭した。
明け方まで仕事をして……ふと冷静になって自分の激情について考え、……ある結論に辿り着く。
俺は愛梨が好きなんだ――と。
愛梨のことは妹のように思っていて、彼女が俺に告白してきても子供がなにを言ってるんだ……って、全く相手にしなかった。
だって、彼女が赤ん坊のころから知っているのだ。
オムツを替えてやった相手を恋愛対象にするのは、俺が学生の頃は考えられなかった。
だが、お互い成長すると、四歳の年の差なんて関係なくなるのかもしれない。
人からはいつもクールだ、冷たいだと評される俺が、理性をなくしてこんなにも激しい感情に支配されるなんて、今までなかったこと。
自分の命より大切だとは思ってきたが、他の男とキスするのを見て、誰にも愛梨は譲りたくないって思った。
そう。絶対に渡さない。彼女は俺のだ――。