甘い媚薬はPoison
落ち着いて考えてみると、俺の行動はいろいろと矛盾してるなって思う。
なにが一番大事なのか……優先順位を見誤っていた。
ビジネスにばかり重点を置いてトップを目指すあまり、間違った方向に進んでいて……。
しかし、仕事は相変わらず過密スケジュールで、愛梨とじっくり話す機会はなかった。
彼女と同じ会社にいても常に周りに人がいてふたりきりになるチャンスもなければ時間もない。
社長室に毎日のように愛梨はやって来るが、公私混同するのは自分の流儀に反する。ガラス張りの部屋で個人的な話をする訳にもいかず、時間だけが過ぎていく。
好きな女に好きと言えない。
俺って、こんなに不器用な男だったんだな。
勉強だってスポーツだって、仕事だって……人よりできる自信はある。だが、愛梨のこととなると、うまくいかない。
イライラと焦りが募ったそんな時だった。
ある日、接待を終えマンションに帰ると、玄関に女物の靴が置いてあった。
誰のものかは決まっている。
愛梨のだ。
ほろ酔い状態だったが、酔いが一気にさめた。
恐らく歩に頼んで部屋に入れてもらったのだろう。
時刻は深夜零時過ぎ。
明日も仕事があるし、とてもじゃないが心身ともに疲弊した状態でまともな話なんて出来ない。
なにが一番大事なのか……優先順位を見誤っていた。
ビジネスにばかり重点を置いてトップを目指すあまり、間違った方向に進んでいて……。
しかし、仕事は相変わらず過密スケジュールで、愛梨とじっくり話す機会はなかった。
彼女と同じ会社にいても常に周りに人がいてふたりきりになるチャンスもなければ時間もない。
社長室に毎日のように愛梨はやって来るが、公私混同するのは自分の流儀に反する。ガラス張りの部屋で個人的な話をする訳にもいかず、時間だけが過ぎていく。
好きな女に好きと言えない。
俺って、こんなに不器用な男だったんだな。
勉強だってスポーツだって、仕事だって……人よりできる自信はある。だが、愛梨のこととなると、うまくいかない。
イライラと焦りが募ったそんな時だった。
ある日、接待を終えマンションに帰ると、玄関に女物の靴が置いてあった。
誰のものかは決まっている。
愛梨のだ。
ほろ酔い状態だったが、酔いが一気にさめた。
恐らく歩に頼んで部屋に入れてもらったのだろう。
時刻は深夜零時過ぎ。
明日も仕事があるし、とてもじゃないが心身ともに疲弊した状態でまともな話なんて出来ない。