未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。



あれから、4ヶ月が経った。


結局、咲雪は悠聖には自分が白血病だということは教えなかった。


当初の予定を数日ずらして、夏休みが始まってからすぐに咲雪は入院した。



咲雪は、悠聖には夏休みが始まったらすぐに田舎の親戚の所に約一ヶ月ホームステイするとあらかじめ言っていて。

俺も口裏を合わせていたので、悠聖は少しも疑っていなかった。



悠聖に病気のことを隠し通すことが本当に良かったのか、俺にはわからなかったが。

咲雪がそうすると決めたことだから協力した。


いずれ、時が来れば咲雪の口から悠聖に伝えるのだろうから。




咲雪は入院期間中に注射の仕方を教えてもらっていた。


自分でインターフェロンの注射が出来るようになれば、退院後に毎日病院に行かなくても自分で注射をして、週に一度外来に行くだけでいいからだ。



予定通り、咲雪は30日で白血球値がほぼ正常に戻って無事に退院し。

自分で注射をして、週一で外来に通うようになった。

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