未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
やはり、あたしは学校で倒れたらしい。
その直接の原因は生理の血が止まらなかったことによる失血性ショックで、かなり危険な状態だったらしい。
実際、救急車内で輸血がされていなかったら、病院に着く前に手遅れになっていたかもしれないのだ。
それを聞いてゾッとした。
でも、とにかくあたしは手遅れになる前に病院に運び込まれて治療を受けて、今に至る。
「一応、危険な状態は脱しましたので、この集中治療室から7階にある個室に移ってもらいます。
家族の方は今は集中治療室の外の家族控え室で待ってもらっていますが、個室に移れば普通に面会もできますからね」
堤先生はそう言って立ち上がった。
「先生、あたしは今日から入院しなくちゃいけないんですね?」
尋ねると、頷く堤先生。
「咲雪さん、後で改めて説明しますが、恐れていた事態になりました。急性転化です。
一刻も早く本格的な治療を始めなければ命にかかわります。今日から入院してもらいます。わかりましたね」
「…………」
あたしが頷くと、堤先生は看護師達になにやら指示を与えてから出て行った。