未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
あたしはその姿が見えなくなってから、両手で顔を覆った。
とうとう、恐れていたことが起こってしまった。
あたしの白血病は急性に転化してしまったんだ。
いつからなんだろう?
急性白血病は進行がずば抜けて早い。
一日、二日の遅れが命に関わる。
大抵、急性白血病は患者が倒れて病院に運ばれて初めてわかるそうだけど、その時にはすでに手遅れになっている場合が多いらしい。
そして、あたしは今日倒れて生死の境を彷徨った。
きっと、あたしはもう手遅れなんだ。
あたしは死んじゃうんだ。
そう思うと涙が両目から溢れてきた。
いやだ。死にたくないよ……。
あたしの脳裏には悠聖の姿が浮かんできた。
幼い頃や彼と付き合い始めてから今に至るまでの、沢山の楽しかった思い出が鮮明に思い出されてきてあたしはますます泣けてくる。