未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
「……そうだな。俺が悪かった。でも、俺は咲雪の夢を応援したかったから」
『……なんだよそれ。じゃあ、せめて咲雪の行き先だけでも教えてくれよ。それならいいだろ?』
「……それだけは言えない。
悠聖、咲雪のことはもう諦めてくれ」
一瞬の沈黙の後、悠聖は、搾り出すように言った。
『……なんでそんなこと言うんだよ!?
第一、俺と咲雪の仲を一番応援してくれてたのはお前じゃなかったのか!?』
「もう終わった話だ」
この言葉が、どれほど悠聖を傷つけるかわかってる。
でも、俺は早くこの電話を切りたかったんだ。
電話の向こうで悠聖が息を呑むのがわかった。
『…………本気で言ってるのか?』
悠聖が本気で怒っていることは電話の向こうからでもはっきりわかる。
もうこれ以上嘘はつきたくない。
出来るならば、悠聖には咲雪のそばにいて咲雪の支えになってもらいたい。