未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
茉優とはどうしても一度会って話をしたかった。
『うん、わかった。……悠聖先輩は?先輩はこの事知ってるの?』
……悠聖。
茉優の何気ない一言があたしの心の琴線に触れる。
心の奥に封じ込めようとしていた悠聖に対する想いが一気に溢れてきて、あたしは電話口でわあわあと泣き出してしまった。
『ちょ、ちょっと咲雪、どうしたの!?一体何があったのよ!?』
茉優が驚いて慌てて聞いてくる。
泣きながら今までのことを簡単に説明すると、茉優は最後まで聞いてから言った。
『……大体事情はわかったけど、咲雪の病気って治らないわけじゃないんでしょ?』
「……お医者さんの話だと……抗癌剤が合えば普通の生活に戻れるぐらいにはなるみたい。
……でも、いつ再発してもおかしくないし、完全に治す為には、骨髄移植しかないんだって」