未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
授業が終わると、机の上のものを片付け鞄を肩にかけてそそくさと教室から出て行く圭祐。
今日も、結局一度も俺と目を合わさなかった。
あれからもう三日になるが、その間、俺と圭祐は一度も口をきいていない。
今までいつも一緒だっただけに、クラスメイト達もそろそろ怪訝に思い始めているようだ。
でも、俺は自分から圭祐と和解する気は毛頭ない。
圭祐の方から謝ってこない限り。
「ちっ」
俺は舌打ちして自分の机の上のものを片付け始めた。
ふと気配を感じて顔を上げると、俺の前に央子が何か言いたそうな顔で立っている。
「なんだよ?」
「わかってるでしょ?」
俺はため息をついた。
「ああ。俺と圭祐のことだろ?でも、原因は俺もわからないんだ!圭祐に聞けよ」
俺が無愛想に答えると、央子は膨れた。
「もう聞いたわよ。でも、教えてくれないんだもの。何があったの?」