未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
そう、彼女こそ今まさに会いに行こうとしていた田畑茉優だったのだ。
「……あ、君、田畑茉優さんだよね?咲雪の友達の」
俺がそう言った瞬間、茉優ちゃんの目は見る見るうちに吊り上り、彼女は怒りの形相で俺を睨みながら言った。
「そうですけど!それがどうかしたんですか!?
あたしには先輩と話すことないんで失礼します!」
彼女はそれだけ言うと、身を翻して去っていこうとしている。
うわ……こっちも駄目か!?
俺は慌てて彼女の腕を掴んで引き止めた。
「ちょっと待ってくれ‼咲雪のことを何か知ってるなら教えて欲しいんだ。何か知ってるんだろ?」
「はあ!?今更、何を言ってるんですか!?
そもそも先輩は新しい彼女がいるんでしょ?今更咲雪のことを知ってどうするんですか!?
ちょっと、手を離してくださいよ!」