未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

俺が尋ねると、茉優ちゃんは少し迷っていたようだが、決意を固めたらしくはっきりと頷いた。



「そうです。

……あの日、咲雪は生理の血が止まらなくなって倒れました。そして救急車で病院に運ばれてそのまま入院しました。

…………ごめんなさい、先輩。何も知らされてなかったんですね。あたし、その、先輩が咲雪の病気のことを知って、咲雪の事を見捨てたのかと思って……」


「じゃあ、誤解が解けた今なら、咲雪の事、教えてくれる?」


俺がすがるような思いでそう尋ねると、茉優ちゃんは頷いてくれた。


「はい。あたしが知っていることなら」



その瞬間、体中の力が抜けるような気がした。
やっと、捜し求めていた手がかりにたどり着いたのだ。



「……それで、咲雪の病気は何なんだ!?」


俺がそう尋ねた瞬間、昼休みの終わりを告げるチャイムが校舎中に響き渡った。


思わず舌打ちした。
タイミングが悪いとはまさにこのことだ。

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