未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「先輩、説明するには時間がないので放課後でもいいですか？その時、全部話しますから」


今すぐにでも知りたかったが、茉優ちゃんがそう言ったので俺は頷いた。


「じゃあ、放課後にまた来るから、待っててくれる？」


「はい。わかりました」



そう約束して、俺達にぺこりと頭を下げてから教室の中に入って行く茉優ちゃん。


ふうっとため息をついてこっちを向く央子が、歯を見せてにっと笑った。



「さ、ＨＲ始まるから、あたし達も戻ろうか？」


「そだな。

………ありがとう、央子。おかげで本当に助かった。たぶん俺だけだったら茉優ちゃんは何も教えてくれなかったと思う」



俺が央子にそう礼を言うと、央子は前髪をかき上げて微笑んだ。


「どういたしまして。良かったわね、茉優ちゃんが協力してくれることになって」


「うん。

……にしても、央子が咲雪のメールがおかしいってことに気付いてくれなかったら……本当にありがとうな」