未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「そのかわりって言ったらなんだけど……咲雪も、一つだけ約束してくれないか?」


「え、何?」


「生きれる限り、最後まで生きることを諦めないって」


思わず悠聖の顔を見ると、彼の目は真剣だ。


あたしは何とか笑顔を作って頷いた。



「……うん!あたし、頑張るから……」



どうしよう。なんか泣けてきちゃった。



悠聖があたしのことをこんなにも愛してくれていることが。

あたしと最後まで一緒に生きてくれようとしていることが。


嬉しくて言葉を続けることが出来なかった。



ついにあたしの中で感情をせき止めていた何かが外れ、自分の気が済むまで思い切り泣いた。

でもそれは悲しみの涙じゃない。





泣き続けている間、ずっとあたしの手を握り、励まし続けてくれた悠聖。


それが、すごく嬉しかった。

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