未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
「マジで?」
「嘘だっぴょん」
だ、だっぴょん!?
悠聖、お前そんなキャラだっけ?
悠聖は、咲雪が目が点になっている隙に央子と茉優ちゃんと一緒にそそくさと病室から出て行ってしまった。
あとには俺と咲雪だけが残される。
「あー、しまった!意表をつかれてまんまと逃げられた」
いきなり置いてけぼりを食らった咲雪はぷうっと頬を膨らませてドアの方を恨めしそうに睨んでいたが、ふいに俺の方に向き直った。
「お兄ちゃん、悠聖達、何しに行ったか知ってる?」
もちろん知っている。
でも、このことは咲雪にはしばらくは内緒にしておこうと協定を結んでいるので、勝手にしゃべるわけにはいかない。
「さあ?俺も知らんっぴょん」
すっとぼける俺を咲雪がジト目で睨む。
「知ってるんでしょ?お兄ちゃんが全然驚いてないのがその証拠だよ」
「ま、そのうちな」
「…………」