未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
俺が何気なく尋ねると、何故かえらくあたふたしながら答える咲雪。
「いや、あのね、お姉さんが欲しかったのは事実だけど、お兄ちゃんがいなくていいとかそういうんじゃなくて。
お兄ちゃんと同じようにお姉さんも欲しかったっていうのが、その、でもお兄ちゃんがいればいいかとか……あれ?なんか、あたし、何言ってるのかよくわからなくなっちゃった」
「ぷっ」
心底から困った様子の咲雪を見て思わず笑ってしまった。
「なによー?」
「いやいや、咲雪がそう思うんなら央子も嬉しいだろ。央子も、咲雪のことを妹みたいに思ってるみたいだから」
俺がそう言うと、咲雪は嬉しそうに顔を輝かせた。
「え?それ、央子ネエが言ってくれたの?」
「……うん。まあ、そんな感じのことをね」
「なんか嬉しいな。
……いつから、あたしのことをそういう風に思ってくれてたのかなあ」