未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

悠聖がどこに向かっているのかも大体見当がついた。

おそらくはリクリエーションルームだ。


そこに央子達もいるんだろう。
そして、きっとそこでこれからどうするかを相談するつもりなんだろう。

 

思ったとおり、リクリエーションルームには央子と茉優ちゃんが既に来て待っていた。


いきなり悠聖が体ごと振り返る。


「わ、何だよ?」


 
悠聖がガシッと俺の両肩を掴んで、驚く俺に勝ち誇ったような表情で言った。


「やったぞ‼」


「へ?」

 

すっかり諦めていた俺には、言われた意味が瞬時に理解できなかった。


央子と茉優ちゃんを見ると、二人とも笑顔を浮かべている。



「やったって……
え?……もしかして?」


「そうだよ!一時検査でOKが出たんだよ!咲雪は助かるんだ‼」

 

俺の体をガクガクと揺さぶりながら、興奮を隠せない様子で言う悠聖。



「…………マジで?」


まだ今ひとつ信じられない俺が央子を見ると、彼女は頷いた。

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