未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「モスラねえ……懐かしいな。

おーい咲雪、そんなかっこして暑くないのか?」


お兄ちゃんが外から呼びかけてくる。



「……今は、会いたくない!出てって‼」


あたしが答えると、悠聖が心配そうに聞いてきた。



「どうしたんだよ、咲雪?どこか体の具合が悪いのか?」


「…………」


あたしが黙っていると、央子ネエが聞いてきた。



「……咲雪、もしかして、男の子には知られたくないようなこと?」


央子ネエにはわかっているのかもしれない。



「……そう」


あたしが答えると、央子ネエがふうっと息をついた。



「聞いたでしょ?悠聖君と圭祐君はさっさと部屋から出て!」


「ええー‼」


悠聖とお兄ちゃんを追い出す央子ネエ。

二人はぶーぶー言いながら部屋から出て行った。



「茉優、悪いけど二人が立ち聞きしないように見ててくれる?」


「はい」


茉優の足音がタタタッと外に出て行く。


さすが姉御。

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