未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
そう言って央子ネエは口を噤んだ。
あたしは、央子ネエの優しさに胸が一杯になってしまって、央子ネエの動機を疑ってしまった自分が恥ずかしくなった。
「央子ネエ、ごめんね。……あたし、央子ネエがあたしを妹の代わりだと思って、それで優しくしてくれてたのかって疑っちゃった。
……ごめんね。でも、あたし、央子ネエが本当にお姉さんだったら良かったのにって思ってたの。
もし、央子ネエにとってあたしが妹の身代わりだったとしてもそれでもいいって思ってた。
……あたし、央子ネエのことが好きだから。
……あたし、央子ネエにお姉さんになってもらいたい……」
そう言うと、央子ネエはふっと目尻を和め、顔をあたしに近づけて囁くように言った。
「咲雪はね、あたしにとってもう本当の妹以上の存在よ」
驚いたあたしにもう一度笑顔を見せて、央子ネエは立ち上がる。