未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

付き添いの俺達の間に緊張が走る。
いよいよだ。

俺は咲雪の耳元で囁いた。



「咲雪、俺がついてるからな!無理すんなよ」


咲雪がしっかりと頷く。
俺は咲雪の手をもう一度しっかりと握り締めてから離した。


圭祐も央子も茉優ちゃんも親父さんもお袋さんも、みんな一言ずつ咲雪に激励の言葉を送る。



そして、咲雪を乗せたストレッチャーは浜木さんに押されて放射線照射室に入って行った。



.
< 275 / 403 >

この作品をシェア

pagetop