未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
放射線照射室の中は狭くて色々なものがごちゃごちゃしていた。
「咲雪ちゃん、ちょっと体を動かすからね」
浜木さんがそう言ったのであたしは軽く頷く。
浜木さんと堤先生があたしの体をストレッチャーから持ち上げて、大きな円筒形の機械の下に備え付けられている簡易ベッドに移そうとした。
「浜木君、出来る限り咲雪さんの体を動かさないように気をつけて!
ゆっくり移動させます」
「はい、先生」
浜木さんの腕があたしの体を抱きかかえるような感じで体の下に回される。
「咲雪ちゃん、ちょっとだけ我慢してね」
あたしの体がゆっくりと持ち上げられた。
……痛い‼
体中の関節が悲鳴を上げる。
大丈夫‼
苦しいけど耐えられないほどじゃない。
あたしは手を握り締め、歯を食いしばった。
そうすれば痛みが少し紛れる。
あたしの体はストレッチャーからベッドに移し終えられた。