未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
彼女は出て行く前にあたしの肩を軽く叩いて「頑張ってね」と励ましてくれた。
ドアが閉じられ、機械の中に一人残されたあたし。
みんなが壁を挟んだすぐ傍にいることはわかってるのに、何故か孤独感に包まれて不安になった。
目を閉じて、隣の部屋であたしのことを見守ってくれているはずの大事な人たちの顔を思い浮かべる。
すると、少し不安の波が引いていくような気がした。
そして、それは突然始まった。
ザワリと体中が波立つような感じがする。
体の中を何かが通り抜けていくような嫌な感覚。
内臓が見えない手でこねくり回されているような感覚。
遊園地のバイキングをもっともっと激しくしたような、体の芯を突き上げるような気持ち悪さ。
こみ上げてくる吐き気をあたしは必死で堪えた。
あたしの体が壊されていく。
ものすごい恐怖に襲われる。